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報告書

核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化に係る基礎基盤技術の開発; 第1$$sim$$2期報告書(2014$$sim$$2020年度)

つくば特区プロジェクト6会合メンバー

JAEA-Review 2021-016, 102 Pages, 2021/11

JAEA-Review-2021-016.pdf:12.76MB

2011年12月に内閣総理大臣によって「総合特別区域」につくば市と茨城県内の一部の地域が指定された。つくば国際戦略総合特区では、つくばの科学技術の集積を活用したライフイノベーションやグリーンイノベーションの推進による産業化を推進することを目的とし、9つの先進的な研究開発プロジェクトが進められている。その中で、核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化は、2013年10月に新たなプロジェクトと認定され、日本原子力研究開発機構をプロジェクトリーダーとして、関係機関と連携して研究開発を実施している。日本は、米国、欧州に次いでモリブデン-99($$^{99}$$Mo)の世界第3位の消費国であるにもかかわらず、そのすべてを輸入している。海外の製造用原子炉のトラブルによる停止や、火山噴火や事故による輸送(空輸、陸送)の停止により、供給が不十分になることから、早期の国産化が強く求められている。本プロジェクトは、診断薬として用いられている放射性同位元素のテクネチウム-99m($$^{rm 99m}$$Tc)原料である$$^{99}$$Moの国産化を目指した技術開発である。本報告書は、第1$$sim$$2期計画(2014$$sim$$2020年度)に行った活動をまとめたものである。

論文

Neutron irradiation effect of high-density MoO$$_{3}$$ pellets for Mo-99 production, 2

西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.

KURRI Progress Report 2014, P. 109, 2015/07

JMTRを用いた産業利用の一環として、医療診断用アイソトープである$$^{99m}$$Tcの親核種である(n,$$gamma$$)法を用いた$$^{99}$$Moの製造を計画している。日本はこの$$^{99}$$Moを全量海外からの輸入に依存しているため、JMTRを用いた$$^{99}$$Mo国産化製造に関する技術開発を行っている。本研究では、高密度MoO$$_{3}$$ペレットを京都大学にあるKURで中性子照射し、JMTRホットラボにおいて$$^{99}$$Moから核変換により生成した$$^{99m}$$Tcを溶媒抽出法により抽出し、得られた$$^{99m}$$Tcの回収率評価及び品質検査を行った。この結果、溶媒抽出法による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc製造工程を実証するとともに、得られた$$^{99m}$$Tc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。

報告書

(n,$$gamma$$)法による$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc製造用照射ターゲットの製造技術開発と特性評価

西方 香緒里; 木村 明博; 石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 棚瀬 正和*; 土谷 邦彦

JAEA-Technology 2014-034, 34 Pages, 2014/10

JAEA-Technology-2014-034.pdf:3.26MB

JMTR再稼働後の利用拡大の一環として、照射試験炉センターでは、医療用ラジオアイソトープ(RI)として用いられるモリブデン-99($$^{99}$$Mo)/テクネチウム-99m($$^{99m}$$Tc)の材料試験炉(JMTR)を用いた放射化法((n,$$gamma$$)法)による製造に関する要素技術開発を行っている。$$^{99}$$Moは、一般的に核分裂法((n,f)法)で製造されているが、放射性廃棄物量及びコストの低減化や核不拡散上の観点から、(n,$$gamma$$)法による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc製造に着目した。しかしながら、(n,$$gamma$$)法による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc製造では、(n,f)法に比べ単位体積当たりの比放射能が低いという欠点がある。本報告書は、照射ターゲットの単位体積当たりの$$^{98}$$Mo含有量を増加させるため、高密度MoO$$_{3}$$ペレットの製造方法を確立し、得られた高密度MoO$$_{3}$$ペレットの特性試験結果をまとめたものである。

論文

Neutrino signals from the formation of a black hole; A Probe of the equation of state of dense matter

住吉 光介*; 山田 章一*; 鈴木 英之*; 千葉 敏

Physical Review Letters, 97(9), p.091101_1 - 091101_4, 2006/09

 被引用回数:101 パーセンタイル:93.04(Physics, Multidisciplinary)

最終的にブラックホールが生成される大質量星の重力崩壊を、高密度核物質の状態方程式として2種類のセットを用いてニュートリノ輸送を取り入れた一般相対論的流体力学計算により研究した。内部殻のバウンスとショック波の停滞に続いて起こる質量降着による原始中性子星のブラックホールへの崩壊が状態方程式の違いによって異なる時間スケールで起こることが判明した。それに伴うニュートリノ放出は、エネルギーと光度を増加させながら0.5から1.5秒で終結する。超新星爆発の際に放出されるニュートリノのこのような性質は、ブラックホール生成のシグナルとして、また高密度物質の状態方程式を決定するために用いることができる可能性がある。

論文

Swift heavy ion irradiation effects in nanocrystalline gold

知見 康弘; 岩瀬 彰宏*; 石川 法人; 小檜山 守*; 稲見 隆*; 神原 正*; 奥田 重雄*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.171 - 175, 2006/04

 被引用回数:16 パーセンタイル:72.85(Instruments & Instrumentation)

金ナノ結晶での欠陥蓄積における高速粒子照射効果を調べた。種々の結晶粒径(23$$sim$$156nm)の金ナノ結晶箔試料(厚さ3$$sim$$5$$mu$$m)を、ガスデポジション法とその後の熱処理により作製した。60MeV $$^{12}$$Cイオン,3.54GeV $$^{136}$$Xeイオン及び2.0MeV電子線を低温で試料に照射した。照射中の電気抵抗率変化をその場測定することにより、欠陥蓄積挙動を観測した。電気抵抗率変化の照射量依存性を解析した結果、欠陥生成断面積($$sigma$$$$_{d}$$)及び欠陥消滅断面積($$sigma$$$$_{r}$$)が結晶粒径の減少とともに単調増加することがわかった。このことは、金多結晶よりも弾き出しエネルギーの閾値(E$$_{d}$$)が低くなっていると考えられる金ナノ結晶での結晶粒界近傍領域の体積分率が大きいことに起因することを示している。また、金ナノ結晶での電子励起効果の可能性についても議論する。

論文

Compatibility of advanced tokamak plasma with high density and high radiation loss operation in JT-60U

竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 東島 智; 木島 滋; 仲野 友英; 大山 直幸; Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; et al.

Nuclear Fusion, 45(12), p.1618 - 1627, 2005/12

 被引用回数:18 パーセンタイル:51.39(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの内部輸送障壁を有する先進トカマクプラズマの運転領域を、高閉じ込め及び高放射損失割合を達成しつつグリーンワルド密度(n$$_{GW}$$)を超える領域まで拡大した。負磁気シアプラズマでは、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1においてHモードからの閉じ込め改善度HH$$_{y2}$$=1.3を得た。この時、周辺ペデスタル密度はグリーンワルド密度の半分程度と低いにもかかわらず、強い密度内部輸送障壁を形成することにより高い平均密度を得ている。同放電では、金属不純物の蓄積が観測されており、主プラズマからの放射損失が加熱パワーの65%に達しているが、閉じ込めの劣化は観測されない。また、ダイバータでの放射損失を増大するために、ネオンを入射した放電では、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1にて、HH$$_{y2}$$=1.1,総放射損失割合90%以上を達成した。高$$beta_{p}$$ELMy Hモードプラズマ(弱正磁気シア)では、アルゴン入射と高磁場側ペレット入射により、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=0.92,HH$$_{y2}$$=0.96,放射損失割合100%を達成した。同放電でも、強い内部輸送障壁の形成により高平均密度が得られている。アルゴン輸送解析から、主プラズマ中心での放射損失はおもにアルゴンによること、ダイバータでのアルゴンの放射損失は20-40%程度であることが明らかになった。

論文

High-injection carrier dynamics generated by MeV heavy ions impacting high-speed photodetectors

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 伊藤 久義

Journal of Applied Physics, 98(1), p.013530_1 - 013530_14, 2005/07

 被引用回数:45 パーセンタイル:80.59(Physics, Applied)

放射線環境で使用される高速光検出器に高エネルギーイオンが入射すると、信号に雑音が入り、情報伝達に支障が発生する。このようなシングルイベント現象は、高エネルギーイオンで誘起する高密度の電子・正孔対(プラズマ)の動的挙動と密接に関連する。本研究では、Si pinフォトダイオードにMeV級重イオンを照射し、発生する電子・正孔プラズマの動的挙動を調べ、その過渡応答特性を評価した。実験には複数のイオン種を使用し、その飛程が等しくなるようにエネルギーを調整して照射を行い、過渡応答特性のプラズマ密度依存性を解析した。その結果、過渡応答特性は次の3つのフェーズに分類できることを見いだした。すなわち(a)素子固有の周波数帯域でキャリアの移動が制限される領域,(b)キャリアがアンバイポーラ両極性拡散によって広がる領域,(c)キャリアが空乏層領域の電界によりドリフト運動する領域。

報告書

Energy confinement and transport of H-mode plasmas in tokamak

浦野 創

JAERI-Research 2004-027, 131 Pages, 2005/02

JAERI-Research-2004-027.pdf:5.69MB

Hモードプラズマのエネルギー閉じ込め特性のプラズマ密度依存性,プラズマ形状効果,不純物ガス導入の効果及びコアプラズマの熱流束の影響をそれぞれ解明した。また国際マルチマシンデータベースを用いて、JT-60UにおけるHモードの閉じ込め特性の他装置との比較を行った。高密度領域では、ペデスタル肩の温度の低下に伴って、コア部の温度勾配特性長を一定に保つように中心部温度が低下した。高三角度化及びアルゴン注入によるHモードについても、ペデスタル温度の上昇が炉心プラズマの閉じ込めを決定することがわかった。また炉心プラズマの熱流束が増加しても、温度勾配特性長を一定に保つように熱拡散係数が増大した。国際マルチマシンデータベースを用いた検討では、高三角度化が将来のトカマク炉において適した運転手法であることを示した。

論文

Primary process of radiation chemistry studied by ion pulse radiolysis

吉田 陽一*; Yang, J.*; 佐伯 昭紀*; 田川 精一*; 柴田 裕実*; 南波 秀樹; 小嶋 拓治; 田口 光正

JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.143 - 144, 2004/11

AVFサイクロトロンの重イオンを用いたパルスラジオリシス研究のため、ナノ秒の時間分解能を持つ重イオン時間分解光吸収システムを構築した。Cイオンがシンチレータを通過する際に発する光を分析光として用い、水溶液試料を入れたサンプルセルの底面に設けたレンズ集光機能を持つ光ファイバーを通して光検出器に導き、フォトンカウンティング法により水中に生成する活性種を測定した。観測波長を480nmとし、水の有る場合と、無い場合の光強度の差を用いて、水和電子の吸光度を算出した。光強度の絶対値の評価ができていないため詳細な定量的議論ができないものの、水和電子の減衰には、10ns程度の速い減衰過程とそれに続く遅い減衰過程があることがわかった。このような二成分の減衰は軽イオンを用いた海外での研究や、吸収でなく発光測定法による研究においても観測されており、速い減衰過程は高密度励起に起因すると考えられる。

論文

Compatibility of advanced tokamak plasma with high density and high radiation loss operation in JT-60U

竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 東島 智; 木島 滋; 仲野 友英; 大山 直幸; Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; et al.

Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11

JT-60Uの内部輸送障壁を有する先進トカマクプラズマの運転領域を、高閉じ込め及び高放射損失割合を達成しつつグリーンワルド密度(n$$_{GW}$$)を超える領域まで拡大した。負磁気シアプラズマでは、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1においてHモードからの閉じ込め改善度HH$$_{y2}$$=1.3を得た。この時、周辺ペデスタル密度はグリーンワルド密度の半分程度と低いにもかかわらず、強い密度内部輸送障壁を形成することにより高い平均密度を得ている。同放電では、金属不純物の蓄積が観測されており、主プラズマからの放射損失が加熱パワーの65%に達しているが、閉じ込めの劣化は観測されない。また、ダイバータでの放射損失を増大するために、ネオンを入射した放電では、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1にて、HH$$_{y2}$$=1.1,総放射損失割合90%以上を達成した。高$$beta_{p}$$ ELMy Hモードプラズマ(弱正磁気シア)では、アルゴン入射と高磁場側ペレット入射により、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=0.92,HH$$_{y2}$$=0.96,放射損失割合90%を達成した。同放電でも、強い内部輸送障壁の形成により高平均密度が得られている。アルゴン輸送解析から、主プラズマ中心での放射損失はおもにアルゴンによること,ダイバータでのアルゴンの放射損失は20-40%程度であることが明らかになった。

論文

Effects of high-energy ion irradiation in bismuth thin films at low temperature

知見 康弘; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.792, p.379 - 384, 2004/00

ビスマスにおける高エネルギーイオン照射効果を、低温での電気抵抗率を測定することにより、その構造変化と関連付けて調べた。ビスマス薄膜(厚さ300-600$AA )$に数種類の高エネルギー(100-200MeV)重イオンを$$sim$$10Kで照射し、そのときの試料の抵抗率を$$sim$$7Kでその場測定した。照射後、抵抗率のアニール挙動を$$sim$$35Kまで測定した。アニール中の抵抗率の温度依存性において20K付近で急激な上昇が見られており、これは照射誘起アモルファス領域の再結晶化を示唆している。アモルファスビスマスはまた、$$sim$$6K以下で超伝導転移を示すため、高エネルギー重イオン照射が引き起こす高密度電子励起により、超伝導アモルファスビスマスの柱状領域を通常のビスマス結晶中に誘起できる可能性がある。そこで今回、照射誘起アモルファス化による超伝導転移の検出を試みた。

論文

Evaluation of three dimensional microstructures on silica glass fabricated by ion microbeam

西川 宏之*; 惣野 崇*; 服部 雅晴*; 大木 義路*; 渡辺 英紀*; 及川 将一*; 荒川 和夫; 神谷 富裕

JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.254 - 256, 2003/11

原研TIARAの軽イオン及び重イオンマイクロビーム装置を用い、マイクロビーム二次元走査によりフォトにクス基盤材料であるシリカガラスに導波、発光、調光機能を持つ微細な三次元構造を形成するための基礎研究を行った。細い短冊状にマイクロビーム照射した試料について顕微PL-ラマン分光及びAFMによるマッピングを行い、誘起される種々の構造変化を調べ、NBOHCによる650nmのPL帯の強度の分布、及び飛程近傍での高密度化による表面での凹部の生成が観測された。高品質なフォルター素子の作成を目指した光ファイバへのH$$^{+}$$マイクロビーム照射実験では、コア部の局所領域に屈折率変化を誘起することができた。

論文

Primary process of radiation chemistry studied by ion pulse radiolisys

吉田 陽一*; Yang, J.*; 関 修平*; 佐伯 昭紀*; 田川 精一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治; 南波 秀樹

JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.145 - 146, 2003/11

AVFサイクロトロンからのCイオンを、試料液面上に設置したシンチレータを通過させ、水溶液試料に照射した。Cイオンがシンチレータを通過する際に発する光を、分析光として用い、試料容器底面に設けたレンズ集光機能を持つ光ファイバーを通して、光測定系に導いて生成物の吸光特性を調べた。吸光度は、溶質の存在する場合と、無い場合の光強度の差を用いて算出した。Cイオン照射により生成したOHラジカルとの反応により生成した(SCN)$$_{2}$$$$^{-}$$の過渡吸収時間プロファイルを480nmで測定した。この結果得られた吸光度は20nsで立ち上がることがわかった。これは、システムの時間分解能に等しい。また、吸光度の減衰は、10ns程度の速い減衰過程とそれに続く遅い減衰過程が観測された。この速い減衰過程は高密度励起に起因するものと考えられる。

論文

超短パルス超高強度レーザーと物質との相互作用

大道 博行

レーザー研究, 31(11), p.698 - 706, 2003/11

現在、集光レーザー光強度10$$^{20}$$W/cm$$^{2}$$が達成されておりターゲット照射実験が活発に行われている。レーザーパルス幅を10フェムト秒程度にすることができれば、エネルギー1J程度で強度10$$^{20}$$W/cm$$^{2}$$が達成可能である。このレーザーのコヒーレントエネルギーがプラズマ中の電子の相対論的運動エネルギーに変換される過程を論文中で詳しく紹介している。この変換過程はレーザーのコヒーレンスを物質中のコヒーレントエネルギーに変換する過程とも解釈でき、電子はレーザー光伝播方向に集団加速される。発生する高エネルギーイオン,X線等にも指向性が生じる。相互作用を工夫するとエネルギー領域のスペクトルを狭くすることも可能であるとのシミュレーション結果もあり、アイデアを先鋭化させる必要がある。これらの結果は基礎科学に大きく貢献するのみならず、小型高繰り返し運転に支えられた産業利用への発展も示している。

論文

Comparison of confinement degradation in high density and particle transport between tokamak and helical

竹永 秀信; 大山 直幸; 藤田 隆明; 山田 弘司*; 西村 清彦*; 田中 謙治*; 坂本 隆一*

Annual Report of National Institute for Fusion Science; April 2003 - March 2004, P. 12, 2003/10

JT-60UとLHDにおいて、高密度領域での閉じ込め劣化及び粒子輸送について比較した。高密度領域での閉じ込め劣化に関しては、回転変換から求められる等価的なヘリカル系でのグリーンワルド密度とISS95スケーリングからの改善度との関係を磁気軸3.6mのLHDプラズマにおいて調べた。LHDでは最外殻磁気面近傍で回転変換が急激に増加するため、LHDでの密度限界スケーリング近傍のデータでもグリーンワルド密度比(f$$_{GW}$$)は0.6程度にとどまっている。閉じ込め改善度は、f$$_{GW}$$$$>$$0.1ではf$$_{GW}$$が大きくなるにつれて低下する傾向にある。JT-60UのELMy Hモードプラズマでは、f$$_{GW}$$$$>$$0.3-0.4でLモードからの閉じ込め改善度の低下が同様に観測される。粒子輸送に関しては、磁気軸3.9mのLHDプラズマにNBとEC加熱を行った場合とJT-60UプラズマにEC加熱のみを行った場合の比較を行った。LHDではホローな密度分布が観測されており、外向きの対流速度があるものと思われる。ガスパフモジュレーション実験から粒子輸送係数の導出を試みたが、変調成分の振幅と位相の両方の分布を満足する拡散係数と対流速度は得られなかった。一方、JT-60Uではピークした密度分布が観測されており、中心部に粒子源がないために内向き対流速度が存在していると考えられる。

論文

Short wavelength X-ray emission generated by high intensity laser irradiation on Xe clusters

森林 健悟

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 205, p.346 - 349, 2003/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:21.31(Instruments & Instrumentation)

高強度レーザーをゼノンやクリプトンクラスターに照射すると、高温高密度状態が発生し、電子衝突電離過程により多価イオン及びその内殻励起状態,多重内殻励起状態が生成され、短波長X線が発生することが観測されている。ここでは、高強度レーザーをゼノンクラスターに照射したときの多価イオン生成過程、及びX線発生過程に関するシミュレーション研究を行った。電子密度を10$$^{22}$$/cm$$^{3}$$$$sim$$5$$times$$10$$^{25}$$/cm$$^{3}$$,電子温度を1$$sim$$40keVとして、X線発生量の密度・温度依存性を調べた。その結果、10$$^{23}$$cm$$^{-3}$$以上の密度,5keV以上の温度のとき、実験で観測されているようにXe$$^{35+}$$という高電荷イオンからのX線発生量が大きくなることがわかった。また、イオンの電荷が大きくなるにつれて、電子衝突電離断面積が小さくなり、それに伴って内殻励起状態の寿命が長くなり、その結果、X線量が増えることを明らかにした。X線量から評価した密度は、プラズマシミュレーションで算出される値よりも非常に大きい。今後、さらに、原子過程モデルを高精度にするために、電子衝突励起過程など他の高速原子過程を考慮する必要がある。

論文

Characteristics of boundary plasmas after the removal of divertor baffle plates and boronization on JFT-2M

川島 寿人; 仙石 盛夫; 都筑 和泰; 小川 宏明; 木村 晴行

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1338 - 1342, 2003/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.79(Materials Science, Multidisciplinary)

JFT-2Mでは閉ダイバータ形状(CD2)において、Hモードと低温高密度ダイバータの両立性を示した。今回、閉ダイバータを構成する遮蔽板をすべて撤去し(開ダイバータ化:OD)、CD2と比較して、CD2の結果がダイバータ部の粒子保持力なら生じていることを明らかにした。ODでは、定常的Lモード中にダイバータ部に協力ガスパフした場合、中性粒子の主プラズマ側への逆流が2倍増大するとともに主放射損失域が主プラズマ側に移動して、CD2の場合とは対照的になった。Hモード中の強力ガスパフにおいても放射損失割合が急増し、早期にしきい値(Pred/Pin=0.6)を越えH/L遷移して、CD2のような低温高密度ダイバータとHモードの両立は困難だった。この後、JFT-2Mの放射損失レベルを低減するためボロナイゼーションを導入した。ジュール加熱の初期実験では、放射損失割合が50%低減された。今後の高密度高閉じ込め実験が期待される。

論文

Depth-dependent and surface damages in MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$ and MgO irradiated with energetic iodine ions

有賀 武夫; 片野 吉男*; 大道 敏彦*; 岡安 悟; 数又 幸生*; 實川 資朗

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 197(1-2), p.94 - 100, 2002/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:51.46(Instruments & Instrumentation)

アルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$),スピネル(MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$),マグネシア(MgO)焼結体試料にタンデムからの85MeVのヨウ素イオンを1$$times$$10$$^{14}$$/m$$^{2}$$・sの線束で1.2$$times$$10$$^{19}$$/m$$^{2}$$まで室温照射した。透過電顕による観察の結果、スピネルではアルミナより~1$$mu$$m深くまで非晶質化が認められ、複雑な組成の方が非晶質化し易い傾向を見いだした。MgOでは非晶質化などの損傷は認められなかったが、X線回折の結果、約10$$mu$$m厚さの表面層で微結晶表面が(100)面に再配列することを新たに見いだした。透過電顕での電子線回折では認められないこれらの変化は、高エネルギーイオンの透過に伴う飛跡に沿って再配列が生じると考えられる。

論文

The Interpretation of surface damages in Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$ and MgO irradiated with energetic iodine ions

有賀 武夫; 片野 吉男*; 大道 敏彦*; 實川 資朗

Surface & Coatings Technology, 158-159, p.444 - 448, 2002/09

アルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$),スピネル(MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$),マグネシア(MgO)焼結体試料にタンデム加速器からの85MeVのヨウ素イオンを1$$times$$10$$^{14}$$/m$$^{2}$$の線束で最高1.2$$times$$10$$^{19}$$/m$$^{2}$$まで室温照射した。1.2$$times$$10$$^{19}$$/m$$^{2}$$まで照射したスピネルでは~6$$mu$$mの深さまで完全に非晶質化したことが、透過電顕の観察からわかった。しかし結晶粒によっては6.5$$mu$$mの深さまで非晶質化が起こり、イオンの飛行方向と粒の方位に関係して非晶質化が起こることを指摘した。またスピネルでは、アルミナで認められたような、非晶質化しかかっている粒が、既に非晶質化した表面近くの領域に移動する現象は生じない。さらにスピネルとマグネシアでは照射後3~3.5年で、表面に0.1$$mu$$m以下の厚さの、金属光沢をもって薄膜が形成された。今後、この形成のメカニズムを明らかにする必要がある。

論文

NBI用負イオン源開発における高密度負イオンビーム長パルス生成実験

柏木 美恵子; 雨宮 亨*; 伊賀 尚*; 井上 多加志; 今井 剛; 奥村 義和; 高柳 智弘; 花田 磨砂也; 藤原 幸雄; 森下 卓俊; et al.

第12回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム(BEAMS 2001)報文集, p.37 - 40, 2001/11

核融合プラズマの燃焼,電流駆動に不可欠な中性粒子入射装置(NBI)における負イオン源では、電流の高密度化,長パルス化が重要な開発項目である。日本原子力研究所ではセシウム添加型高密度負イオン源を開発し、仏国・カダラッシュ研究所との共同実験にて負イオンビーム長パルス加速実験を行った。この目的は、ITER-NBIに要求されている高密度負イオン電流(重水素で$$>$$20mA/cm$$^{2}$$,水素負イオンで$$>$$28mA/cm$$^{2}$$)の1000秒間加速を実証することである。セシウム効果を十分に得るため、フィルター磁場を最適化し、プラズマ電極温度を一定に保つことが可能な強制冷却型プラズマ電極を用いた。その結果、高密度水素負イオン電流30mA/cm$$^{2}$$(80秒間)を得た。また水素負イオン18mA/cm$$^{2}$$、重水素負イオン12mA/cm$$^{2}$$で1000秒間の連続加速を達成した。

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